VCO・構成脂肪酸に関する研究文献

海外文献

バージンココナッツオイル(VCO)と、その構成脂肪酸・関連成分については、食品、皮膚科学、微生物学など、さまざまな分野で研究が行われています。

このページでは、米国国立医学図書館が提供する医学・生命科学文献データベース「PubMed」に収載された研究のうち、VCOおよび関連成分を扱った文献をご案内します。

はじめにお読みください

掲載文献は、研究対象、使用された原料・成分、濃度、摂取量、試験方法などがそれぞれ異なります。試験管内や細胞を用いた研究結果を、そのまま人に使用した場合の結果として解釈することはできません。

また、以下の研究ではドクターズオイル製品は使用されていません。文献の掲載は、ドクターズオイル製品による疾病の予防・診断・治療効果や、安全性を示すものではありません。

PubMedへの収載は、特定の商品について有効性や安全性が認定・承認されたことを意味するものではありません。


1.VCOそのものを対象とした研究

文献1:VCOと黄色ブドウ球菌に関する試験管内研究

原題
Antibacterial and immunomodulator activities of virgin coconut oil (VCO) against Staphylococcus aureus

日本語参考訳
黄色ブドウ球菌に対するバージンココナッツオイル(VCO)の抗菌活性および免疫調節活性

掲載情報
Heliyon. 2019/PMID: 31673647

研究区分
試験管内研究・細胞研究

研究対象
ヤギの乳房炎由来の黄色ブドウ球菌、マクロファージ細胞、VCO

研究の概要
一定の試験条件下で、VCOを加えた培地における黄色ブドウ球菌の増殖と、マクロファージ細胞の貪食能が調べられました。

研究結果
試験管内では、200 µL(論文中ではラウリン酸0.102%相当)のVCOを用いた条件で、黄色ブドウ球菌の増殖抑制が確認されました。また、同じ条件でマクロファージ細胞による黄色ブドウ球菌の貪食が増加しました。電子顕微鏡観察では、VCO処理後の菌体細胞壁に変化が確認されました。

著者らの結論
著者らは、この試験条件下でVCOが黄色ブドウ球菌の増殖を抑制し、マクロファージ細胞の貪食能を高めたと結論づけています。

解釈上の注意
人を対象とした研究ではなく、ヤギ由来の菌株と細胞を用いた試験です。本研究から、人への使用による感染症予防・治療効果を判断することはできません。

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文献2:VCOと皮膚関連指標に関する試験管内研究

原題
In vitro anti-inflammatory and skin protective properties of Virgin coconut oil

日本語参考訳
バージンココナッツオイルの試験管内における抗炎症特性および皮膚保護特性

掲載情報
Journal of Traditional and Complementary Medicine. 2018/PMID: 30671361

研究区分
試験管内研究・細胞研究

研究対象
ヒト単球系細胞、ヒト角化細胞、再構築ヒト表皮モデル、VCO

研究の概要
培養細胞および再構築表皮モデルを用いて、炎症関連マーカー、皮膚バリア関連タンパク質、細胞毒性、光毒性などが調べられました。

研究結果
ヒト単球系細胞を用いた試験では、TNF-α、IFN-γ、IL-6、IL-8、IL-5などの炎症関連マーカーが、対照と比較して約43〜62%低下しました。ヒト角化細胞では、皮膚バリアに関連するインボルクリンが47.53%、フィラグリンが40.45%増加し、アクアポリン3の発現増加も報告されました。再構築ヒト表皮等を用いた試験では、論文の試験条件下で皮膚刺激性および光毒性を示さなかったとされています。

著者らの結論
著者らは、試験管内においてVCOが炎症関連マーカーを抑制し、皮膚バリアに関連する指標を高めたとして、スキンケア製剤への利用を支持する結果と結論づけています。

解釈上の注意
人にVCOを塗布して有効性を確認した臨床試験ではありません。また、研究者の所属に化粧品・医薬品関連企業の研究開発部門が含まれています。

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文献3:化学療法中の乳がん患者のQOLを調べた研究

原題
The effects of virgin coconut oil (VCO) as supplementation on quality of life (QOL) among breast cancer patients

日本語参考訳
乳がん患者の生活の質(QOL)に対するVCO補助摂取の影響

掲載情報
Lipids in Health and Disease. 2014/PMID: 25163649

研究区分
人を対象とした介入研究

研究対象
ステージIII・IVの乳がん患者60名(介入群30名、対照群30名)

研究の概要
化学療法期間中にVCOを補助的に摂取した群と対照群について、質問票を用いて生活の質や治療に伴う症状が比較されました。

研究結果
介入群では、対照群と比較して、身体機能などの機能尺度と総合的QOLの平均スコアに統計学的な差が報告されました。また、疲労、息切れ、睡眠の問題、食欲低下など、化学療法期間中の症状に関する一部のスコアも介入群で良好でした。一方、性的満足度については悪化が報告されています。

著者らの結論
著者らは、化学療法中のVCO補助摂取が、乳がん患者の機能状態および総合的QOLの改善と、治療に伴う一部症状の軽減に役立ったと結論づけています。

解釈上の注意
小規模・単施設の研究であり、評価対象は主に生活の質です。VCOが乳がんを治療する、腫瘍を縮小させる、または抗がん剤の代わりになることを検証した研究ではありません。

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2.加工・製剤化されたVCOを対象とした研究

文献4:加水分解VCOと線維芽細胞に関する研究

原題
The Activity of Hydrolyzed Virgin Coconut Oil to Increase Proliferation and Cyclooxygenase-2 Expression towards on NIH 3T3 Cell Line in Wound Healing Process

日本語参考訳
創傷治癒過程におけるNIH 3T3細胞の増殖およびシクロオキシゲナーゼ-2発現に対する加水分解VCOの作用

掲載情報
Open Access Macedonian Journal of Medical Sciences. 2019/PMID: 31949510

研究区分
試験管内・細胞研究

研究対象
酵素で部分的に加水分解したVCO(HVCO)、マウス由来NIH 3T3線維芽細胞

研究の概要
VCOを酵素で部分的に加水分解したHVCOを使用し、細胞増殖、細胞移動、COX-2発現などが調べられました。

研究結果
HVCO 62.5 µg/mLを用いた条件で、24、48、72時間後の生存細胞率はそれぞれ109.24%、118.26%、106.59%でした。細胞移動試験で設定した疑似的な傷の閉鎖率は、24時間後69.94%、48時間後100%でした。また、COX-2発現は対照の1に対して1.83と報告されました。

著者らの結論
著者らは、この細胞試験において、HVCOがNIH 3T3細胞の増殖を高め、創傷治癒過程に関連する細胞活動を促した可能性があると結論づけています。

解釈上の注意
通常のVCOではなく、酵素処理したHVCOを用いた細胞研究です。人の傷にVCOを塗布して治癒効果を確認した研究ではありません。

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文献5:VCOを配合した脂質キャリアの製剤研究

原題
Empty nano and micro-structured lipid carriers of virgin coconut oil for skin moisturisation

日本語参考訳
皮膚保湿を目的としたVCOのナノ・マイクロ構造脂質キャリア

掲載情報
IET Nanobiotechnology. 2016/PMID: 27463789

研究区分
製剤・物性・皮膚透過に関する研究

研究対象
VCOを含む固体脂質粒子(VCO-SLP)

研究の概要
VCOを固体脂質粒子として製剤化し、粒子径、表面電位、物性、皮膚への透過量などが調べられました。

研究結果
作製されたVCO-SLPは球状で、粒子径は0.608〜44.265 µmでした。VCO中のフェルラ酸を指標として算出した封入効率は約98.93〜99.97%で、ゼータ電位は-43.2〜-47.5 mVでした。ラット皮膚を用いた透過試験では、最小粒子(0.608 µm)の累積透過量が3.83 µg/cm²で、より大きな粒子では3.59 µg/cm²まで低下したと報告されています。

著者らの結論
著者らは、粒子径を小さく保つことでVCOの保持率と皮膚送達を高められる可能性があり、VCO-SLPは化粧品成分を運ぶための候補となり得ると結論づけています。

解釈上の注意
VCOをそのまま用いた研究ではなく、VCOを含む特殊な脂質キャリアの研究です。ドクターズオイルに同様のナノ・マイクロ構造や薬物送達機能があることを示すものではありません。

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3.ラウリン酸由来の関連成分を対象とした研究

文献6:グリセロールモノラウレートと膣内微生物に関する研究

原題
Glycerol Monolaurate Inhibits Candida and Gardnerella vaginalis In Vitro and In Vivo but Not Lactobacillus

日本語参考訳
グリセロールモノラウレートは試験管内および生体内でカンジダとガードネレラを抑制するが、乳酸桿菌は抑制しない

掲載情報
Antimicrobial Agents and Chemotherapy. 2010/PMID: 20008774

研究区分
試験管内研究・人を対象としたゲル製剤の研究

研究対象
グリセロールモノラウレート(GML)、カンジダ、ガードネレラ、乳酸桿菌、女性36名

研究の概要
GMLの各微生物に対する作用を試験管内で調べるとともに、GMLを配合した膣用ゲルを用いた試験が行われました。

研究結果
試験管内では、GML 500 µg/mLで試験したすべてのカンジダ種に対する殺菌作用が確認され、10 µg/mLでガードネレラに対する殺菌作用が確認されました。女性36名が0%、0.5%または5%のGMLゲルを12時間ごとに2日間使用した試験では、GMLゲルは膣内pHや乳酸桿菌数を低下させず、カンジダとガードネレラの菌数が低下しました。ただし、ガードネレラについてはGMLを含まない対照ゲルでも菌数低下が報告されています。参加者から有害事象の報告はありませんでした。

著者らの結論
著者らは、GMLが試験管内でカンジダとガードネレラに対する抗微生物作用を示し、専用ゲルを用いた小規模試験でも乳酸桿菌へ悪影響を与えず両菌を減少させたと結論づけています。一方で、膣感染症への有効性を確認するには、追加の臨床研究が必要と述べています。

解釈上の注意
研究対象はVCOでもラウリン酸そのものでもなく、ラウリン酸由来の別成分であるGMLです。また、専用に調製された膣用ゲルの研究であり、VCOやドクターズオイルの膣内使用による有効性・安全性を示すものではありません。

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文献掲載の考え方

このページは、VCOと関連成分について公表されている研究情報への入口として作成しています。研究結果を特定の商品へ直接当てはめたり、疾病の予防・治療を推奨したりすることを目的としたものではありません。

文献の原題、研究対象、研究方法をご確認のうえ、詳しい内容は各PubMedページおよび原著論文をご覧ください。

最終確認日:2026年9月7日


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