Kaempferia. Rotunda. L. (俗名 Asiam, crocus) バンガジュツ
複数のポリフェノール効果により、癌、糖尿病、 感染症 、 痴呆症、の予防や治療に用いられ、 注目されているショウガ科の植物です。
その種類は東南アジアでも非常に多く、 数十種類が確認されていますが、多くは野菜(香辛料)として古くから栽培されているものです。
生薬として使われる薬効の高いカンフェリア類は、それほど多くありません。 さらに多くの言語がある東南アジア地域では、国や地域により異なる名称があります。
このカンフェリアロットンダ (円形)という植物は株が分かれる際に、 親株を中心として円形 (サークル)状に増える事からその名前がついています。
目次
カンフェリア (野生) の分布とチーク原生林
カンフェリア、ロットンダ (円形)、L、和名、バンガジュツの分布地域は、インド北東部からミャンマー山岳部の一部と、インドネシアのジャワ島に分布するチーク原生林の中か、 その周辺に限られています。
ジャワにおいてチークが分布する場所は、アルカリ性土質のカルスト台地です。 チークの葉には強い抗菌作用があり、 インドネシアの人々は古くから防腐効果に優れたその葉を食品保存に使ってきました。
またこのチークという植物は、強い植物活性成分を豊富に持っており優れた防腐、防虫効果があり、古くから家具や船舶材料として利用されてきました。
カンフェリアが高い抗酸化植物化学物質を有しているのは、その様な生息環境によるものと考えるのが合理的です。
抗酸化とカルコン誘導体
カンフェリアの複数のポリフェノール効果として、 カルコン誘導体による、 抗菌、抗ウイルス、 抗炎症、 抗腫瘍、 等があげられていますが、 優れた抗酸化作用による、 脳神経細胞の保護なども注目されています。
脳内において過剰に蓄積されたグルタミン酸は、 脳神経細胞を破壊します。 さらに脂質(コレステロールや中性脂肪) 特に多価不飽和脂肪酸の、 活性酸素 (フリーラジカル)による、 過酸化脂質への変化を抑制します。 生体内で一度でも過酸化脂質に変化した脂質は、 連鎖的脂質過酸化反応を起こし、 細胞内でスーパーオキシド アニオンを発生し遺伝子を損傷させ、 それが癌化の一因ともなります。
血管内膜と中膜との間に蓄積した、コレステロールが酸化することで、心筋梗塞や、アテローム性動脈硬化の原因にもなります。
認知症予防効果
記憶や知能が後天的に低下する状態を認知症といいますが、認知症の原因には複数の因子があります。
そのなかで一つの重要な原因としてと考えられているのが、 老化や化学物質などによる脳細胞の炎症。 また活性酸素などの酸化作用により、血液循環障害が原因として発症する、 血管性認知症です。
脳血管の閉塞や細胞の壊死により、脳細胞の組織に沈着するタンパク質様物質 (ベーターアミロイド) の蓄積がアルツハイマーを引き起こします。
特に血行障害をおこす過酸化脂質は、重大な影響を脳細胞に及ぼします。
認知症やアルツハイマーは、糖尿病などにより発症のリスクが一段と高まることも知られています。
それらを防ぐため高い抗酸化作用を持つ、 ポリフェノール等で予防することで、 認知症を予防したり改善することが可能となります。
老化による免疫不全は、脳細胞への真菌(カンジダ菌)の寄生なども引き起こします。 アルツハイマー疾患の過半数を超える人の脳から、カンジダ菌 (真菌)の繁殖が確認されています。
抗酸化組成物と脳神経細胞の保護
脳梗塞などをきっかけとして、神経伝達物質グルタミン酸が過剰に分泌されますが、 脳内に過剰蓄積すると神経細胞を破壊することも判っています。 体内でアミノ酸から合成される、 神経伝達物質グルタミン酸は適正な量であれば、 我々の生命活動に重要な役割をはたしています。 しかし脳内で過剰蓄積がおきると、 神経細胞を破壊し、生命活動に支障がでることになります。
カンフェリアの高い抗酸化作用は、 脳細胞の保護に役立つことも判っています。
カンフェリア類に多く含まれる、 複数のポリフェノール成分による、優れた抗酸化作用により、 心筋梗塞、動脈硬化、 抗菌防虫作用、鎮痛解熱、 さらに機能性ポリフェノールのカルコン誘導体により、 抗変異原作用 (抗癌作用)そして、認知症予防, や脳細胞の保護効果が期待できます。
ポリフェノール抗酸化作用
中性脂肪値の高い人は、 体内に過剰な多価不飽和脂肪酸が、蓄積されており、 それが活性酸素の働きにより過酸化脂質へと容易に変化します。 そのことが要因となり、動脈硬化さらに、糖尿病や肝硬変をひきおこし、 体内の有毒物質の浄化能力が低下します。 その結果として血中アンモニア濃度がたかまり、 脳内に有毒物質が入りやすくなり、 肝性脳症をおこし脳内の神経伝達障害や、 脳の萎縮などの機能障害(痴呆) が生じる原因となります。
Kaempferia, rotunda.L カンフェリア関連論文
カンフェリア、 Pandurata, Roxb (タイ名クラチャイ) カルコン誘導体。 香辛料として東南アジアで広く栽培されている、 カンフェリア類の成分から確認されたカルコン誘導体が、 抗変異原作用を有するため、その成分を有機溶剤で分離し発ガン抑制剤として利用する特許。
食品総合研究所、 国際農林水産業研究センター(茨城県、 筑波市)
*カンフェリア、 Parviflora. (俗名黒ショウガ)の持つ優れた抗酸化作用を活用し、 代謝不全症候群 (メタボリックシンドローム)を改善する試み。
武蔵野大学薬学部。 明治薬科大学
*カンフェリア、ロットンダ、 L. の複数のポリフェノール効果であるカルコン誘導体と抗酸化作用を使い、抗ガン剤、ガン予防、に対する効果を臨床する。
神戸薬科大学、連携協定、神戸大学
Research, Center.for.Chemistry, indoneshialnstitute Sciences
*カンフェリア、ロットンダの根茎から確認された高い抗酸化作用により、心筋梗塞、糖尿病、肝障害、アテローム性動脈硬化症、間接リュウマチ、ガン、 に対する予防と制御。
ヒマラヤ薬学研究所インド Himalayan, pharmacy.institute
*カンフェリア、ロットンダの根茎が有する生物活性と抗酸化作用の研究。
マレーシア科学技術院大学、インドネシア、 共同研究
*カンフェリア、ロットンダの根茎による抗酸化物の効果。
米国国立衛生研究所(National, institutes, of. Health)
*カンフェリア、ロットンダの根茎から確認された抗酸化物を用いて、脳神経細胞保護用医薬用組成物の医薬品への応用と開発。
開発製品 1、BAXIP, 2、 癌転移抑制剤、3、 抗前立腺癌剤
(株) Pharmish. 慶応大学、 共同研究、東京大学
*カンフェリア、ロットンダ、及び、カンフェリア属植物より有機溶剤により抽出した物質を、配合した化粧品により、メラニンの生成を抑制し、日焼けの色素沈着、しみ、そばかす、 を防ぐ美白効果の高い、紫外線吸収性皮膚化粧料の開発に関する特許。
株式会社 資生堂
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